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「そんなはずはない! 冥王の魔気はまだ先にある!」
確かにその通りだ。
冥王の魔気は、まだもう少し奥から感じる。
それでも冥王は、この渦の向こうにいる。
そんな気がするとかじゃない。間違いなくこの向こうにいる。
なんていうか・・・・引き寄せられるんだ。
「そうか。だったら、俺だけで行く」
この渦の先にあるもの・・・・
それは地上だ。
死人である俺が行けるかはわからないけど、行くしかない。
俺は翼を羽ばたかせて宙に浮くと、すぐに渦に向かって突っ込んだ。
・・・・瞬間移動の時みたいな空間だな。
筒状の道の中に、明るかったり暗かったりする場所がある。
先に見える微かな光。・・・・あれが出口か。
混沌完全覚醒の力をフルに使って、俺は超速で光に向かって飛んだ。
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