3107人が本棚に入れています
本棚に追加
私がそう言った直後、前方一キロくらいの場所の地面が、山の様に盛り上がる。
ここからでも確認出来るって事は、かなりの大きさね。
「お姉ちゃん、キュム!」
二人へと視線を移し、二人の名前を呼ぶ。
私の言いたいことを察した二人は小さく頷くと、私の横へと並んだ。
あれが冥王軍じゃ無いことを祈るわ・・・・。
もしそうだったら、冥王がいないことを。
「皆さん、ここにも被害が及ぶかもしれません! 速やかにここから離れてください!」
私がそんな風に不安を抱えている間に、お姉ちゃんは女王としての凛とした態度でそう言い放っていた。
強い揺れであたふたとしていた集団は、その一言で冷静さを取り戻す。
揺れが弱くなって動けるようになった集団は、冷静且つ迅速に移動を始める。
最初のコメントを投稿しよう!