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「私達も行きましょう」
移動を始めた集団を見た私は、再び前方の膨らみへと視線を戻す。
それと同時に杖を軽く振り、かなり高い所へと移動した。
高いところから見ると、膨らみの下に出来た穴から何かが大量に出てくるのが見える。
どうやら、私の祈りは届かなかったみたいね・・・・期待はしてなかったけど。
そんなことを思いながら、地上ギリギリまで降下する。
「間違いなく冥王軍ね。地面から蟻のように何かが沸いて出てるわ」
おそらくは冥王軍の雑兵。
数はこの国の軍隊とは比べものにならないわね。
「それで・・・・行くんでしょ?」
キュムは真剣な表情で膨らみを見つめたままそう聞いてくる。
「もちろんよ」
私はそう答えると同時に、膨らみに向かって浮遊しながら移動を始めた。
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