進撃

68/70
前へ
/462ページ
次へ
いつ何が襲い掛かってくるかわからない。 どんな状況でもすぐに反撃できるように、周りに光壁を張って杖を構えながら、前方の膨らみに向かって高速で直進する。 「ねえルピア・・・・あれって」 近づくにつれて、蟻のように沸き出ていたものの正体が見えてきた。 それはキュムにも同じようで、不安そうに私に話しかけてくる。 「ええ。・・・・人ね」 地面から沸いて出てくるのは、間違いなく人。もしくはその形をした何かか、死者が蘇ってきたもの。 敵が冥界の支配者なら、死者が復活するなんて十分にありえるわ。 創造神の時もあったんだし。 でも今回は・・・・何故か私みたいに生きた人間が敵にいるんだけど。 しかも、見た目から力まで何もかも一緒っていう厄介な奴が。 私達は、特に攻撃を受けることもなく、冥王軍の前へとたどり着いた。
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3107人が本棚に入れています
本棚に追加