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海のように広がった水は、天空に昇る龍のようにいくつかのまとまりを見せ、敵を飲み込んでいく。
水は雲の上まで昇っていくと、飲み込んだ敵と共に姿を消した。
「うわ~・・・・女王様すごいですね・・・・」
キュムは空を見上げながら、お姉ちゃんの魔法に感心している。
「敬語はなし・・・・って言ったでしょ?」
お姉ちゃんは少しだけ笑いながらそんなことを言っている。
全く・・・・敵はまだまだ山のようにいるっていうのに。
心の中で呆れながらも、私の口元は緩んでいた。
「いくわよ!」
なんだか実戦訓練をしている気分。
そう叫んだ私の杖からは、巨大な二体の炎龍が飛び出す。
双翔炎龍・・・・得意魔法の炎龍を、私が独自に昇華させた技。
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