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その積乱雲は稲光と轟音を発しながら、敵の真上へと移動していく。
移動しながら真っ黒へと色を変えた積乱雲は、敵の上でその動きを止める。
そして次の瞬間、無数の雷が耳が張り裂けそうな爆音をたてて、敵を攻撃し始める。
私は魔力を溜めながら、感心して二人の魔法を見ていた。
二人が使っているのは、今まで誰も使ったことのないオリジナル魔法。
私と違って、二人は今でも一生懸命修業してるんだ。
キュムとお姉ちゃんの連続攻撃で、敵はどんどん数を減らしていく。
だけどそれに伴って、二人にも疲れの色が見えてきた。
「・・・・ルピア、まだなの?」
少し息を切らせながら、キュムが聞いてくる。
「もうすぐ終わるよ。・・・・ごめんね」
前は溜めにここまでの時間を費やすことはなかった。
私が怠けていたせいで、二人に辛い思いをさせている・・・・。
「キュム後ろ!」
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