地上軍vs冥王軍

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・・・怖い。 私がそう感じるほど、今のアリンからは、おぞましい殺気が放たれていた。 そして、敵を見据える目は氷のように冷たい。 まるで別人を見ているよう。 ・・・それにしても。 あの魔法の威力はなんなんだろう。 さっきの”火”、ルピアに匹敵するくらいの威力があった。 大爆発が起きてたことで私たちの視界を遮っていた煙は、風に流され消えていく。 その間にも、アリンは何かの呪文を唱えている。 「ミス・ラミルよ。はやくミス・ロシェルを治療してあげなさい」 学院長に話しかけられてハッとする。 あまりに凄いアリンの気配に呑まれて、周りのことが全く頭に入ってきていなかった。 慌てて杖を構え、ルピアに向ける。 私の杖から出た水は、ゆっくりとルピアの体を包み込む。
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