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魔力を纏った水はルピアの傷口へと集結し、一気に傷ついた体を再生させていく。
あっという間に血は止まり、傷跡が消えていく。
昔だったら、この傷を治すのにもっと時間が必要だったんだろう。
「やってくれますね。今のは少し驚きましたよ」
再生が終わり始めたころ、舞い上がる黒煙の中から敵の声が聞こえた。
そして、敵が歩き出す足音が耳に入ってくる。
その音は、一歩、また一歩と確実に私たちに近づいてきていた。
・・・変わった。
煙の中から出てきたそいつの姿は、さっきまでと変わっていた。
元々長かった髪の毛は、地面に付くのではないかというほど伸び、両腕が図太い針のような形状になっている。
おそらく、あれがあいつの真の姿・・・。
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