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ほとんど光も無く、音もない薄暗い世界。
「・・どこだ、ここ」
そんな中で、仰向けに眠っていた俺は目を覚ました。
目を擦りながら体を起こし、辺りを見回してみるが、暗くてほとんど何も見えない。
見えるのは、目の前に延びている何本かの石の道だけだ。
俺は立ち上がって、その道を見ようと足を前に進める。
「うおぅ!?」
危ねえ・・・・。
暗くて見えなかったけど、この道の周りってかなり深い渓谷だな。
落ちたら確実に御陀仏って訳だ。
・・・・って、もう死んでるか。
まあ俺には浮遊魔法があるから、絶対に落ちないけどな。
『おい陽一! 俺のこと忘れてんじゃねえだろな!?』
そう思って浮遊魔法をかけようとしたら、心の中に怒鳴り声が響いてきた。
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