第一章・冥界

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ほとんど光も無く、音もない薄暗い世界。 「・・どこだ、ここ」 そんな中で、仰向けに眠っていた俺は目を覚ました。 目を擦りながら体を起こし、辺りを見回してみるが、暗くてほとんど何も見えない。 見えるのは、目の前に延びている何本かの石の道だけだ。 俺は立ち上がって、その道を見ようと足を前に進める。 「うおぅ!?」 危ねえ・・・・。 暗くて見えなかったけど、この道の周りってかなり深い渓谷だな。 落ちたら確実に御陀仏って訳だ。 ・・・・って、もう死んでるか。 まあ俺には浮遊魔法があるから、絶対に落ちないけどな。 『おい陽一! 俺のこと忘れてんじゃねえだろな!?』 そう思って浮遊魔法をかけようとしたら、心の中に怒鳴り声が響いてきた。
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