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体が軽い。
自分でも驚くくらいのスピードで、体は冥王の目の前まで運ばれる。
これで混沌を発動したら、とんでもないことになるな。
自分の体の動きに合わせて、光刃刀を振りかぶる。
『本気だな』
心の中に、光刃刀の声が響く。
それさえも気持ち良く感じる程、俺の気持ちは高ぶっていた。
冥王にぶつかる寸前、勢いを殺さないまま剣を振り下ろす。
剣は確実に冥王を捉え、その存在を真っ二つに切り裂いた。
……斬った感触がしねえ。
素振りをしているのと、感触が変わらなかった。
それでも、目の前の冥王は真っ二つに割れている。
『見た目通り、気体みたいだな』
なるほど。それなら、物理攻撃で斬れるはずがない。
「ルピアぁ! 炎龍だぁ!」
上空から、大声で叫ぶ。
気体なら、蒸発させてしまえばいい。
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