冥王降臨

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「ふぇ!? え……炎龍!?」 考え事でもしてたのか、ルピアは驚いたというようなリアクションを見せる。 こんなとてつもないオーラを持った奴を目の前に…………呑気な奴。 「……そうだよ! さっさとしろ!」 しかし、そんなことを言っている暇もないので、最低限の言葉だけを発する。 今のところ、冥王に変わった様子はない。 しかし、いつ何が起こるか分からない場所で、のんびりしてる訳にはいかなかった。 俺に言われたルピアは、戸惑いながらも杖を冥王に向け、呪文を唱える。 蒸発させたいだけだから、詠晶を破棄した弱い奴でもいいんだけどな…………。 まあ、俺がそんなこと言う前に、詠晶が終わるか。 俺の予想通り詠晶はすぐに終わり、ルピアの杖には赤い光が灯る。 その直後、杖からは龍の形をした炎が放たれた!
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