冥王降臨

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「陽一くらいの魔気なら、世界の隅っこにいたって届くわ」 再び風が吹く。 なんだか、昼寝したくなってくるな。 「よっと。流石は俺って感じだな」 立っているのも疲れるので、その場に座ってあぐらをかく。 そして頬杖をついて、ルピアの顔を見つめた。 「フフッ……そうだね」 なんか、違うんだよなぁ………… おしとやか過ぎるっていうか、清楚過ぎるっていうか。 普段のルピアは、もうちょっとがさつ……いや、元気がある。 小さく微笑むルピアを見て、やはり違和感を覚える。 「ねえ陽一」 そう思っていると、ルピアが静かに話しかけてくる。 まあ、可愛くていいんだが。 ……まさか、偽者ってことは無いよな? 「なんだ?」 ないない。 さっきのルピアと、魔気は全く変わってないからな。 「キスしよ?」
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