消えた仲間

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「陽一、死んじゃったでしょ? だからもう、死ぬまで会えないって思ってた。 だけど唐突に再会できた。 あまりに突然過ぎて、最初はすんなり受け入れてたけど、ゆっくり考えてみたら、なんだか嬉しくなっちゃって」 なんだよ…………。 妙におとなしかったのは、そんなこと考えてたからなのか? 心配して損したぜ。 でも………… 「よかった」 つい口に出してしまう。 でも本当に良かった。 「なにが?」 ルピアの瞳がいつもより大きく見える。 気のせいなのかもしれないけど。 「お前が本物で」 偽者が嘘を言ってる可能性はある。 だけど、なんの確証もないけど。 俺はこいつが本物だって思えた。 「フフ……変なやつ」 ルピアは再び、小さく微笑む。 「うるせえよ」 俺も、小さく微笑み返した。
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