消えた仲間

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そこらのホラー映画より、確実に怖い。 いつの間にか、背中に汗をかいていた。 なんだかんだ言って、俺だって怖い。 だけど、怯えている場合じゃないからな。 歩きはじめてから、突き当たりの扉までのちょうど真ん中くらいまで歩いてきた。 ここからは、更に緊張感が増す。 それに伴って、ルピアの手を握る手と、光刃刀を握る手に力が入る。 いつもならルピアがからかってきそうだが、今回はそれもない。 強がる余裕すら無いんだろう。 廊下の三分の二を歩いたが、変化はない。 緊張感は最高潮に達し、心臓はものすごい勢いで胸を叩く。 光刃刀は怖くねえのか? 『別に~』 こんな状況でも、光刃刀の喋り方はいつも通り軽い。 ある意味尊敬できるな。 ついに、開け放たれた扉の前にたどり着いた。
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