消えた仲間

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この声は間違いなく般若だ。 でもなんで、あいつがここにいるんだ? 腹の底から出した俺の声は、部屋中に響き渡る。 「そう叫ばなくたって聞こえるよ」 ……っ! 今度は真後ろから声が聞こえた。 素早く振り返ると、そこには般若面を被り、白いTシャツに黒いズボン、ポケットに手を突っ込んでいる男が立っていた。 「お前が般若か?」 俺はその男を思い切り睨む。 こいつが誰であろうと、こんな"悪戯"をしたやつであることは、ほとんど確定的だ。 「そうだ」 やっぱりか。 身長も体型も、ほとんど俺と変わらない。 だが、オーラは今までに感じたことの無い独特なものだ。 それよりも………… 俺は般若の後ろで泣き崩れているルピアに一足飛びで近づく。
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