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「ほら、瞬間移動するから掴まって。皆を助けるんでしょ?」 そう言うルピアは、未だに少し笑っている。 なんか悔しい……。 そう思いつつルピアの肩に手を置き、瞬きをすると、目を開けた時には景色が変わっていた。 何処だろう…………。 今まで来たことのない場所だ。 周りは岩の壁に囲まれ、空がいつもより遠く狭い。 建物なんて無いし、人の姿も見当たらない。 何処かの谷の奥底だろう。 「こんなところに、般若がいるのか?」 それっぽい姿は見当たらない。 谷がカーブしているせいで、見通しもかなり悪い。 元々悪いけど……。 「そのはずよ。でもおかしいわね…………」 おかしいって。 ここに瞬間移動したのはルピアじゃねえか。 ルピアは、手を顎に当てて何か考えている。
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