ゲーム

11/33
前へ
/462ページ
次へ
もう驚かねえぞ……。 般若の魔法に決まってるからな。 ルピアは数歩下がった場所に立ち止まったまま、宙に浮く面を見つめている。 面は、俺の目線の高さまで来て動きを止める。 「その顔で俺を見るんじゃねえよ」 般若面なんかに見られてると、本当に呪われそうだ。 「気にするな。ところで、なんで俺を探さないんだ?」 動いたお面の口から発せられたのは般若の声。 あいつは本当になんでも出来るらしい。 「何処にいるかわかんねえんだから、探せるわけねえだろ。世界中とか広すぎなんだよ」 「フッ。確かにそれもそうだな。だったらヒントをやろう」 ヒント? あるなら最初からくれよ……。 「俺はずっと、ある一カ所に留まっている。ただし、魔気は世界中に散らばっているがな」
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3107人が本棚に入れています
本棚に追加