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俺が離れた事で、真空天衝波はゆっくりと拡散していく。
その中から現れたルピアは、少しだけ涙を浮かべていた。
「あれ……？ ここって、王宮の庭…………って、陽一大丈夫！？」
仰向けに倒れる俺を発見したルピアは、慌てて俺に駆け寄ってくる。
自分で殴り飛ばしたとも知らずに。
「あぁ……一応大丈夫だ」
ゆっくりと体を起こして光刃刀を拾う。
こいつに悪戯すると、必ず俺が痛い目に合う気がする。
もうやめよ…………。
「それより、般若は見つかったか？」
悪戯がバレる前に話を変えておこう。
これ以上の被害を被らないために。
「ええ。でもね……」
でも？
というか、全く関係無いんだが、こいつは般若に気絶させられた事に気付いてないんだろうか…………？
「般若の魔気は、世界中に五十以上あるわ」
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