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夢玉の世界、南の最果て。 地球でいう南極にあたる場所だ。 「相変わらず暖かいな」 ここに来るまでは年中猛吹雪なんだが。 結界の影響で暖かいのか。 まあ、今はどうでもいい。 「般若はどこにいる?」 こんなハワイみたいな場所に、あいつがいるんだろうか。 間違いなく、偽者の気がする。 「魔気はこの辺りに感じるわ」 ルピアは真剣な眼差しで、辺りを見回している。 見る限り、誰一人としていない。 鳥や魚ですら全く見当たらないのだ。 こんないい場所に、生き物が全く見当たらないなんて明らかに異常。 「あった。般若の魔気はこいつが発してる」 いつの間にか俺から離れていたルピアが、砂の中から何かを拾い上げる。 「なんだそれ?」 ルピアの手の中には、見たことの無いものが握られていた。
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