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ルピアのトラウマを治すため。般若を捕まえるため。世界中の生き物を地上に戻すため。
俺は立ち上がり、一度空を仰ぐ。
相変わらず曇ってやがる。
空気読んで晴れろっての。
冷たい風が髪をかきあげて過ぎ去った。
ルピアに向けてゆっくりと手をさしだす。
黙って俯いているルピアは、なんだか泣いているように見える。
実際に泣いてるわけじゃない。だけどそう見えた。
「いこうぜ」
出来るだけゆっくり、出来るだけ優しく。
そんな感じで言葉を投げかける。
俯いていたルピアは、静かに顔をあげた。
その表情は曇っている。
それでも手を差し出してきた。
一瞬動きを止めて戸惑っていたけど、再び動いて俺の手を掴む。
その手を引き上げ、ゆっくりとルピアを立たせた。
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