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「ごめん……陽一」
「気にすんなよ」
それくらいしか、言える言葉がない。
無理に連れていった俺が悪い。そのせいでルピアの顔は本当に真っ青。
しばらくは動かない方がいい。
「じゃあ……また行ってくるな」
無理に笑顔を作っているルピアにそう言い、再び瞬間移動。
さてと……片っ端から探す。
なんてのは性に合わない。既に手は考えてある。
覚醒を発動し、翼を生やす。
その翼を羽ばたかせ、空高く飛び上がった。
空から見る景色は、やはり廃墟。
光刃刀をゆっくりと鞘から抜き、魔力を込める。
『お前、なにするつもりだ?』
魔力を送られた事に反応した光刃刀は、いつもより低い声で聞いてくる。
不安なんだろうか。呆れてるんだろうか。まあ、どうでもいいけど。
「この都市全部吹っ飛ばす」
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