Episode.1

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先輩が桜に殴り掛かって三分後 「すみませんでした! もうしません」 顔が三倍位になった先輩が、桜に土下座をしていた。 「もういいよ。 早くお家に帰りなよ」 桜がニッコリと笑うと、素早く先輩は居なくなった。 「ふぅ…んで、大丈夫?」 捕まっていた女の子の方を向く。 「あ、ありがとう…」 桜の喧嘩を間近に見たから、呆気に取られた表情でお礼を言う女の子。 「気をつけて?」 桜はその場からまた走り始めようとする。 「あの! 名前は!」 女の子は桜の後ろ姿に声をかける。 「桜だよ! またね!」 そう言って、走りはじめた。 「桜君か…」 女の子は微笑みながら桜の後ろ姿を見ていた。 女の子と別れた後、桜が入学式をサボった事で、ゴリラのような先生に怒られていたのは、誰も知らない。 「一日目から最悪だぁ!」 「黙って反省文を書け!!」
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