第一章~終わりの始まり~

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「接近戦はよせって言われたけど…これしかないんだ!!」 レイは敵機に照準を合わせ、突撃銃のトリガーを引く。 しかし、放った銃弾が届く前に、"ゲイボルグ"はモニター外へと姿を消した。 「機動力が違いすぎる…くそっ!」 コックピットに鳴り響くアラートで位置を把握する。 三時の方向に機体を向かせ、相手の攻撃に対して回避行動を取る。 だがそれよりも速く、相手の蹴りが胸部に叩き込まれ、衝撃でコックピットが揺れる。 「くっ…!」 瞬時にバーニアを吹かせ、なんとか体勢を立て直す。 立て続けに繰り出される攻撃を、レイは懸命に機体を操り回避する。 「どうした! そんなものか…ファーストサンプル!!」 開いていた通信回線を使い、スピーカーから敵パイロットの声が響く。 (勝手なことを!!) 頭に血が昇り、何も考えずにペダルを蹴り、間合いを一気に詰める。 「はぁあぁぁぁっ!!」 近距離で突撃銃を放つが、ボディに軽く傷を付ける程度で、致命的なダメージを負わせる事は出来ない。 「装甲の造りまで違うのか!?」 動揺で動きが鈍ったその直後に放たれた、ビームジャベリンの突きを辛うじて躱すが、続けざまにビームサーベルがレイを襲う。 (躱しきれない…くそっ!!) とっさにサーベルを腰部から引き抜き、ビームサーベルを受け止める。 「良い反応だ…しかし!」 ビームサーベルを受け止めている部分が赤く灼け、切断されていく。 「何なんだよ一体!?」 レイは完全に灼き斬れる前に、回避行動に切り替え、防ぎきれない斬撃を躱す。 「ここで退いたら…!!」 レイは機体を反転させ、突撃銃を超近距離で乱射する。
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