第一章~終わりの始まり~

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「近接戦闘なら!!」 レイはペダルを強く踏み、急加速して迫ってくる"ボルグ"へ向かう。 「らぁあぁぁぁっ!!」 すれ違い様に、"ボルグ"はサーベルを振りかぶるが、レイは機体を反転させ、回避しつつ、サーベルで"ボルグ"の背を薙ぎ、突撃銃の銃口を押し付けて発砲する。 銃弾によりエンジン部が抉られた"ボルグ"は、火花を散らし動きが止まる。 それを確認せずに、バーニアを噴射して次の"ボルグ"へ接近する。 "ボルグ"は"エイト"に突撃銃を乱射するが、"エイト"には一発も当たらない。 レイは慣れた足捌きでペダルを踏み、微妙な強弱で回避しながら接近する。 「狙いが甘い!!」 レイも突撃銃を連射し、的確に首のジョイント部分に命中させ、電気系等が火花を散らす。 射撃が止まった所へサーベルを突き立て、突撃銃を持っている右腕を切り落とす。 直後に切り落とされた右腕が爆発し、"ボルグ"の切断面がスパークしているのが、暗い宇宙空間で際立って見えた。 「残りは!?」 レーダーに目をやり、敵の位置を確認する。 「残り7機…くそっ!! 艦が攻撃されている!?」 急いで艦に向かい、取り付いている"ボルグ"に突撃銃で銃弾を撃ち込む。 銃弾を浴び、よろけた"ボルグ"に接近し、頭部のメインカメラをサーベルで破壊するのと同時に、背部のバーニアを突撃銃で破壊する。 「次っ!!」 弾数が尽きかけた突撃銃を投げ捨て、倒したばかりの"ボルグ"から新たに奪い取る。 一方その頃、艦の艦橋内は騒然としていた。 味方の"ドール"は全滅、しかし死を覚悟したクルーが目にしたのは、動かない筈のファーストサンプルが勝手に出撃し、"ダガー"では歯が立たなかった"ボルグ"を圧倒している姿だった。 「誰が操縦しているか分からんが、素晴らしい性能だ!! これなら行ける…行けるぞ!!」
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