第一章~終わりの始まり~

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「やはり、ファーストサンプルからはこれ以上データは取れません…操縦システムも操縦桿を使ったものではない様ですし…なんとか起動さえできればいいのですが…」 「それをなんとかするのが君達研究者の仕事だ! 弱音を吐いている暇があったら努力したらどうだ!!」 「…了解しました」 内容はさておき、どういう状況かは理解できた。 (本当にうまくやってけるんだろうか…) ふとレイは、廊下の窓から外を見る。 レイを乗せてすぐに離陸したのか、既に大気圏を抜けようとしていた。 (もう宇宙なのか…宇宙から見ると、流れ星も随分と近いな~) 宇宙空間を横切る光を見ながら、レイは感心していたが…。 「あの光…こっちに来る!?」 その直後だった。 突如戦艦全体に、敵の接近を知らせる艦内アナウンスが響き渡る。 <敵影確認、認識…コロニー側、革命軍の先鋭部隊と思われます! 総員、第一戦闘配備!! 繰り返します!! --。> 「えっ…?」 戦艦内のクルー達が、慌ただしく持ち場に付く。 "ドール"のパイロットと思われる人達が、レイを横切りリフトで格納庫へ向かっていった。 「何故だ…何故バレた!? どこから情報が漏れた!?」 お偉いさんである軍人は、外を見て苦悶の表情を浮かべる。 「この艦大丈夫なんですか!? 武装は殆ど無いって聞きましたけど…」 レイは状況を見て、軍人に聞いてみる。 「素人は黙ってろ!! 私は由緒正しい家系の将校だ!! この程度の事なんとでもなる!!」 そう言うと、レイを置いて奥へと進んでしまった。 「くそっ…。あなたは研究者ですよね? 研究者としてこの状況をどう思いますか?」
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