過去からの訪問者   

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「しめた!」 無我夢中で走っていたからわからなかったが、もぅすぐ近くに自分の家がある 私の家は住宅街から少し外れた所にある 家事については、私が全て行っている と言うのも、両親が仕事の関係で帰ってくる事は少ないからしかたがない事だ 裏の家に、おじいちゃんとおばあちゃんが住んでいるので何かあった時でも心配は無い・・・はず 「ただいまっ!!」 私は玄関に入ると大事を出した 『・・・おかえり。どうしたの?』 「ハァ、ハァ・・・」 肩で息をしている私は、立ってる事がやっとなくらい酸欠だ 「匠馬・・・急いで、全部の部屋のカーテン閉めて」 匠「いいけど・・・なんで?」 「いいから、早く!!」 私は怒鳴ってしまった 匠「う、うん・・・姉貴、大丈夫?」 匠馬は私を気遣ってくれた 「だっ・・・大丈夫」 匠「なら、良いんだけど・・・」 よろよろと歩きだすと着替え私はリビングにあるソファーに倒れ込んだ 「ハァーー」 長いため息をつくと全身の力が抜けた 目を閉じるとそのまま眠ってしまいそうだ 「ちょっとだけ・・・」 私は目を閉じた 匠「姉貴!姉貴!」 せっかくの眠気が匠馬のせいで吹っ飛んでしまった 「・・・なに?」 不機嫌な声にビクッとした匠馬だが、口を開いた 匠「家の前に侍の恰好した人がいる!!」 匠馬の言葉にポカンとした
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