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イエスかノーかの質問をされたあとに問題が出されてもイエスかノーかと答えてしまう
「・・・匠馬~?」
なにやら考え込む匠馬
匠「・・・」
「・・・」
匠「・・・警察」
「へ?」
匠馬がポロっと口に出した事が、私の耳に上手く入ってこなかった
匠「警察呼ぼう」
匠馬は私を見て、しっかりとした顔で言った
匠「もしかしたら、何かやってる人かも」
「何かって?」
匠「クスリとか」
「まさか!!」
匠馬の言葉に声をあげた
匠「だって、怪しいじゃんか。自分の事を坂本龍馬って言ってるんだろ?頭いっちゃった人かもしれないし」
「そうだけど・・・」
確かにそうかもしれない
でも、何かが違う
普通の人と何か違う感じはする
「でも、あの人は・・・」
匠「・・・?」
「あの人は・・・私達が失った何か・・・とてつもなく大きいものを持ってる気がする」
匠「は?」
「・・・結構時間が経ったから、もう諦めたと思うから、警察は呼ばないで」
匠「・・・」
匠馬は私を見るなり、頭を撫でてきた
「わっ!?何すんの!?」
弟に頭を撫でられるのは、かなり恥ずかしい
匠「姉貴が大丈夫なら良いけど・・・」
「心配しないで」
私は笑いかけると台所へ向かった
「あんた、明日はテストでしょ?大丈夫なの?」
匠「姉貴と違って、俺、成績トップだから」
「腹立つ言い方~!!そんな事言ったら、私が馬鹿みたいじゃない!!」
私だって成績は上のほうだ
・・・匠馬に負けてるけど
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