過去からの訪問者   

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そよ風が快い夕方の河原 寝転がり風を感じる 「・・・」 今日もまた・・・ カバンから「坂本遥琥」と名前が書かれた体操着を引っ張り出した 「なんで・・・こんな事されないといけないんだろ?」 体操着はマジックで落書きされ、カッターやハサミでボロボロにされていた 「はぁ・・・」 小さくため息を吐くと また目を閉じた 毎日、時間を過ぎるのをただ祈ってすごしている生活に 希望と言うものは何も無い あるのは『絶望感』と『疑問』だけ 私が何をしたのだろう? クラスメイトからの嫌がらせは日に日にヒートアップする 「私なんて・・・」 いなくなっても誰も悲しまないだろうから 人生に幕を閉じるんだ   びゅうぅっ!! そう決めた瞬間、強い風が吹いた
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