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「……あ、そ」
オレはシンの顔を見ずにぶっきらぼうにそう言って、ケータイのディスプレイにだけ引き続き視線を落とした。
ぶっちゃけ、何を見てるってワケでもなかったけど。
……………。
……何か、
オレの中で、今のシンはすっかり
“苦手意識”の対象になりつつあった。昨日、あんな態度や言葉にモロ遭遇したからか……イヤ、それ以外にまず心当たりがない。
「……あれ??今日は何か無口なんだね…また何か聞かれるかと思ったのに」
シンがそう言ってオレの顔を覗き込む。
「……何でも知りたがるのは“野暮”だって言ったのはお前だろ」
……根に持ってるワケじゃない。
あまりに衝撃的すぎたから鮮明に記憶に残っているだけだ。…………って、それを、“根に持つ”って言うのか?
「それもそっか☆」
それからシンは、ねぇそれより…と、明らかに、また意味深な笑みをこちらによこした。
「……ねぇ、俊哉くんにとっての“愛情”って………ナニ?」
「……………は?」
―思考停止―
一体、今までの会話のどこのどの部分から繋がると、そんな質問が出て来るんだよ…………。
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