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「可愛い帝人」
あぁ…この人はさっきからこればかり……
そして僕の答えもさっきからこればかり………
「紀田君に言われても嬉しくないよ。」
本当はそんなこと無い。
凄い嬉しい(多分)
……と言うより教室でこれはかなり恥かしい。
「俺の中じゃ照れてる顔の帝人は二番目に可愛い」
…………何故二番目。
紀田君はぶっちゃけよく解らない
「今日は特別に俺が帝人を可愛いと思う顔No.1を教えてやろーう」
「わ……いいよ別に言わなくて!」
拒む。
本当は聞きたいけど。
恥かしい。
「では発表しまっす!!!」
「紀田君。僕の話はスルーなんだ。」
お願いだから僕の話を聞いて紀田君。
「ズバリ!笑顔!!!」
少し間が空き
顔に熱が集るのが解る
当の本人は机に足を乗せて得意気に笑っている
どうしよう………
凄く………嬉しい…
「俺だけの帝人……俺にだけ笑ってくれますか?」
続くプロポーズみたいな言葉
もちろん僕の答えは決っている
「………はい……。」
あぁ…池袋に来て良かった……。
今の僕はきっと誰よりも幸せだ。
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