第三章【忍び寄る影】

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聡の言葉が部屋の空気を重くした。 純…どこに逃げたの? 純はバイトをしていない…。 お小遣いはきっと昼代だけだったと思う。 私はふと、左手を見た。 純から貰った指輪が光っている。 「安物だけど…」 そう言ってクリスマスにくれた…。 私は無言のまま、その指輪を外してテーブルに置いた。 その姿を聡はただ見ている。 「そして…神取 純のDNAと学校の放送室から検出された精液のDNAが一致しました。 スプレー缶や保健室に残っていた血痕も。 彼は無計画で感情のままに行動してます。 しばらく外出は控えて下さい。 護衛は警察がさせてもらいますから」 「わかりました…」 お母さんも私も、そして聡も落胆の色が隠せない。 話が終わると警官は車に戻って行った。
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