第三章【忍び寄る影】

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聡は朝ご飯を食べると、よっぽど疲れていたのか布団に入るとすぐに、気持ち良さそうな寝息をたてて眠った。 そして、昼過ぎ…。 ガチャガチャ。 ドキッ!! 駄目だ…恐怖が消えない…。 恐る恐る扉に近づくとお父さんだった。 「お父さん!!」 私はお父さんに抱きついた。 お母さんもすぐに飛んできて、お父さんは私達2人を強く抱き締めてくれる。 「純君…いや…犯人は捕まったのか?」 お父さんも純のことは信用していた…。 でも今ではそんな純も“犯人”…。 私は首を横に振る。 「あっ…お父さん、私を助けてくれた人後で紹介するね。 無言電話が夜中に酷かったみたいで、今和室で寝てるの」 「そうか…ゆっくり休ませてあげなさい」 お父さんは部屋着に着替えるのに2階へお母さんと上がって行った。 すると襖が開く。 「ごめん…すっかり寝ちゃったな…」 寝ぐせがついたボサボサの頭が可愛い。
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