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「良いんだよ。
聡は寝ないで見張っててくれたんだもん。
今、お父さんが帰ってきたの。
紹介するね」
そう言いながら、私は聡の寝ぐせを直してあげた。
「あっ寝ぐせ? ちょっと顔洗わせて?」
「うん…」
聡の髪に背伸びして触れた時…ドキッとした私がいた…。
こんな時なのに何考えてんのよ。
お父さんがリビングに戻ったと同時に聡もタオルを手にしてリビングに戻った。
「おお。君が黒部君か!!」
お父さんが握手を求める。
「はい。黒部 聡平です。
お留守に勝手に上がり込んで申し訳ありません」
聡とガッチリと握手している。
「いや…良いんだよ。
君には何てお礼を言ったらいいか…。
ご両親にも後からお礼に伺うからと伝えてくれないか
」
「お礼なんてとんでもないです…。
僕にも…責任があるので…。
それに両親も医師として当然のことをしたまでです。
気にしないで下さい」
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