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「あっ…僕の家にもし来て下されば、DVに関する本が何冊かあるので、持って行って下さい。
それに、今回被害者となってしまった葉月さんへの心のケアも書かれてますから…」
「君は若いのに凄いんだな…。
私達親より、今の葉月を理解してくれている」
「いえ…。ただの知識だけの頭でっかちです。
…葉月ちゃんは…今一番どうしたい?」
そっか…私が自分で決めるんだ…。
私が自分で抜けださなきゃいけない…。
純への恐怖から…。
「逃げたく無い…。
純にちゃんと罪を償って欲しい…。
そして…私もちゃんと前に進みたい。
純を忘れて…。
でも、このままじゃ、いつまで経っても純から逃げなきゃいけないから…。
警察が護衛してくれてるなら、普通に来週から学校に行く…。
怖いけど…純に負けたくないし、純にも自分の弱さに負けて欲しくない。
それじゃあ…駄目かな?」
お父さんの顔を見る。
聡は何も口を出さなかった。
「まずは…今できることをして…父さんと母さんにも少し考えさせてくれないか…葉月」
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