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言わなかったんじゃない…言えなかったんだよ…。
私も純が好きだから…。
純が望むならってそう思ったから。
ドンッ!!
痛いっ!!
「ぅっ…んっ」
急にブロック壁に背中を叩き付けられて、強引にキスされる。
「ちょっ…純っ…人が来る…ぅうっ」
舌を押し込まれて苦しい。
「人に見られたって良い。
葉月は俺の女だって見せつけてやる…」
純の手が胸を強く撫でる。
こんな所で嫌っ!!
「痛いょ…苦しい!!…純っ!!」
私は純の胸をドンッと押した。
そして…
パシンッ!!
私の平手は見事に純の頬にヒットした。
「最低!! もう!! 1人で帰る!!」
私は停留所に止まったバスに走って飛び乗った。
その瞬間、乗客からの視線が集中する。
きっと…見られてたんだ…。
当然だよね…こんな目立つ場所でキスしてたら…。
外を見ると捨てられた子猫のような寂しい目をして、私を見上げる純…。
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