二人の名前

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「慈母ぉ この子達の名前どうするんですかー?」 「ふむ 名前は…そうだ」 この子達の名前は― 「太陽を司る神アマテラス 月を司る神ツクヨミだ 良い名だろう?」 「BeautifulなNameです慈母っ」 「アマテラスとツクヨミ よろしくねー」 ヒコヂカミが声をかけるとアマテラスはにぱっと笑いツクヨミはミナカヌシの影に隠れてしまった 「はは ツクヨミは人見知りのようだな」 ミナカヌシがツクヨミの頭をふわふわと撫でるとツクヨミもにこりと笑った 「…あ 慈母ぉ」 「ん?」 遠くでぶわぁと砂煙がたっている その砂煙はこちらにどんどん向かってきているようだった もの凄い勢いである 「げ…」 『慈母さまーっ!!』 カミムスヒだ ミナカヌシは逃げようとしたがツクヨミやアマテラスが足にひっついて動くに動けない そうこうしているうちにカミムスヒはミナカヌシの目の前についてしまっていた 「慈母!何度言われたらわかるのですか!ムスビカミと手合わせ中とはいえ 更に新しい神が産まれたとはいえそのような格好で外をうろつくような行為はお止めください!」 長い文章を一気にどん と言われると耳が痛くなる 「あー」とうなって聞き流しているとアマテラスがカミムスヒに興味を持っていた 産まれたばかりのアマテラスにとってはカミムスヒのような大きくごつい尻尾は見た事がないからだろう ちなみにツクヨミもそのはず…なのだろう…ミナカヌシの服をつかみずっと隠れているのだ 「これ尻尾?尻尾?」 アマテラスがカミムスヒの尻尾にぺたぺたと触る カミムスヒがぴこぴこと尻尾の先を振るとアマテラスはそれが嬉しいのかはしゃぎ始めた 「…子供の目の前で怒るのはよろしくないぞカミムスヒ」 「…この子に免じて特別に許しましょう 次はありませんよ慈母」 こうして今「慈母」と呼ばれるアマテラスは生まれたのだ
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