30人が本棚に入れています
本棚に追加
---「よし!!着いた♪」
夢は急いで病室へ向かった
---ガラガラ
「さきちゃん♪来たよ」
夢は止まった
あの可愛い笑顔で迎えてくれるさきは、
もう居なかった。
夢はさきに抱きつき泣き叫ぶ
「ねぇ!!目覚ましてよ…!!笑ってよ…一緒に遊ぶ約束したじゃない…手繋いで笑っていたいって…言ってたじゃない!!…さきちゃん…お願いだから…目開けて…ねぇ…さきちゃん…」
さきのお母さんが、夢を優しく抱きしめた
「さきね、頑張ったのよ。『夢ちゃんと夢ちゃんのおばぁちゃんと遊ぶんだ!!広い公園でピクニックみたいにするんだ』って言ってたのよ…。昨日、さきが死ぬ前に『約束守れなかったなぁ。でも…お友達出来て良かった…』って…」
さきのお母さんは、涙を溜めながら笑顔で言った。
夢は泣くことしか出来なかった
夢にとってさきは大切な友達だった
可愛い可愛い友達だった
妹みたいだった
さきは夢の中で大きな存在だった。
さきも夢は大きな存在だった
「夢ちゃんにね、お手紙があるの。さきが一生懸命書いたのよ」
夢は手紙を読んだ
「ゆめちゃんへ。
ゆめちゃんと会えて良かったです。
お友達になってくれて
ありがとう。
私はゆめちゃんとの約束を守れなかった。
ゆめちゃん、ごめんね
私ね、ゆめちゃんの事
だいすきだよ!あと、ゆめちゃんの笑顔もだいすき!!
悲しい顔しないで、笑ってください。
私はゆめちゃんと会えて本当に良かった…
いっぱい、いっぱい
ありがとう。
また会おうね。バイバイ
さきより。」
夢はさきからの手紙を抱きしめて、
いっぱい泣いた
そして、
笑顔で「ありがとう」と…
最初のコメントを投稿しよう!