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3・特別棟へ向かう通路・1階
部活廃部回避について話しながら、彼方、雅和、弘樹が歩く
(と言っても弘樹が二人の邪魔をしているだけ)
弘樹「お!」
つまらない談笑の途中弘樹が立ち止まる
それに気づいた二人が弘樹を見る
彼方「どしたー」
弘樹「見てみてみて!
面白いもの見れるよ」
先ほど詩音がいた場所を指差すと水音がバシャンと聞こえた
木の幹に座っていた詩音が
女子生徒3人に水を掛けられる
(女子生徒の一人は萌だが姿ほ見えない)
起き上がりただ女子生徒達を見るだけの詩音
萌「ごめーん!
居るなんて知らなかったぁ」
笑う女子生徒3人は先生に見つかる前にと去っていく
弘樹「あーあ、やっちゃった。
女の子って怖いねぇ」
雅和「悪趣味だな」
低姿勢で覗き見ドラマの一部をみているようにわくわくしている弘樹と、
不快な顔をして眼鏡をかけ直す雅和
水浸しになった楽譜を拾い集めている詩音をじっと見ていた彼方は、
詩音に向かって歩きだした
手書きの楽譜を拾いあげると慌てたように楽譜を奪い取った
少し怯えている詩音を見下すような形になる彼方
彼方「別に取らないよ」
何もいわない詩音
彼方「…止めたら?
そういうの。
そんなんだから宇宙人とかって言われるんだよ」
何も言わない詩音
彼方「少しは回りに合わせるとかさ」
彼方は屈んで詩音に手を出す
彼方「ちゃんとしたら?」
詩音がぼそぼそと何かを言う
彼方「何?」
詩音「貴方がそうだから?」
彼方「は?」
詩音「私は貴方じゃないよ」
*
楽譜が飛ぶと夏に変わる
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