魔法にかけられて

出逢い

｢おめでとう～｣

｢幸せにね｣

｢いい人見つけたね♪｣

可愛がってる後輩の結婚式。

後輩の幸せそうな顔。
素直に喜べない。
嬉しくない訳じゃない。

ただ、

そんな幸せがあたしには来ないんじゃないか？
あたしを受け入れて愛してくれる人がいるのか？

後輩よりも長く生きてる分、余計な事を考えて新しい恋になんか無邪気に飛び込めない。

｢あっ!先輩♪来てくれてありがとうございます♪｣

｢あぁ～うん。今日はいつになく綺麗じゃない？｣

｢当たり前じゃないですか(笑)この日の為にエステ通ったし～ダイエットしたし～｣
｢はいはい(笑)スッゴく綺麗だよ～。おめでとう!!｣

｢ありがとうございます♪先輩も早く結婚してくださいよ～。あたしお祝いに行きますから♪｣

｢余計なお世話(笑)｣

｢あっ！二次会♪来てくださいね。イケメンズ揃えてますから♪♪｣

｢あはは～｣

今更、イチから恋愛？

恋愛の仕方なんか忘れた…

無事に披露宴も終わり、みんな二次会へ向かう列から逆らうように出口へと向かった。