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「あっ!ごめんなさい!!」
肩がぶつかり、反射的に謝る。
「だいじょうぶですか?」
片言な日本語に違和感を感じた。
「あぁ~大丈夫です。」
「そうですか?」
何?
たかだか肩がぶつかったくらいじゃない。
「平気です。」
「え~あ~。……じゃあ、何で泣いてますか?」
泣いてる?
アルコールで火照る頬に触れてみる。
本当だ…
あたし…泣いてる……
「別に…」
「何もなかったら、泣きません。肩がいたい?それとも…」
「…ほっといて!!」
片言で話す彼を睨みつける。
「こわいなぁ(笑)オンナのヒトがそんな顔しちゃダメですよ(笑)」
いかにも韓国人って顔をしてる彼。
笑ってる彼が天使に見えた。
あぁ~大分酔ってる。
「本当、何でもありませんから。心配してくれてありがとうございます。」
「それだけですか?」
「他に何が?」
「あなたの名前は?」
新手のナンパ?
「いいです。」
「何がですか(笑)あぁ~!僕はジュンス。あなたは?」
「変な名前…」
「やっ!いい名前ですよ!?」
「みく…」
「み…くさん?ミクさん!変な名前(笑)」
あたしは彼と出逢って知った。
小説で読んだフレーズ
『恋はするものじゃなくて落ちるもの』
ということを。
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