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「ハァ、ハァ、ハァ」
クスッ
「負けちゃった」
そう言うフェイトのバリアジャケットには所々に薄く焦げあとがついている。
隊長二人が提示したこの模擬戦の勝利条件。それは、隊長二人のうちどちらかに一撃を入れる事。
見事条件達成だ
「みんなお疲れさま。キャロ、エリオの様子は?」
フリードの背にエリオを乗せたキャロがその場に降りてくる。
「気を失っただけなので大丈夫です」
「そっかぁ‥‥じゃあキャロ悪いけどエリオを医務室まで運んでもらえる?」
“分かりました”と答えたキャロはそのまま再びフリードを羽ばたかせ六課隊舎へと向かって行った。
「いやぁ、頑張ったなぁフォアードのやつらも」
訓練施設から離れた高台ではやてとモニターを見ていたクライスが言う。その瞳は実に満足そうだ。
「せやね。これならイレギュラーとも互角に戦えそうや。どうです?グエンダル中将。うちの前線メンバーは」
イレギュラー、それは“イズミ”を守護するあの二人の呼称だ。
そしてはやて達の後ろで顎を撫でながらモニターを見ていた人物に問いかける。
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