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クライスとの通信を終了し、なのははふと窓から外を見る。眼下に広がるのは高層ビル郡。そこに人の気配は感じられず、避難無事に完了した事を告げている。
しかしその街並みを眺めていると、どこからか不安に似た感情が胸の内に込み上げてきた。
「どうしたんですか?そんな怖い顔して」
スバルが様子のおかしいなのはを気にして声をかけてきた。
「ちょっとね、胸騒ぎがしたんだよ」
「胸騒ぎ‥‥ですか」
「うん、よく分からないけど」
本当は作戦行動中に、ましてや分隊長が部下の前でこのような発言はご法度だ。だがどうにも隠せなかった。この言い様の無い不安は一体どこから来るのだろう。
「皆さん到着ですぜ!」
ヴァイスの一言に全員が緊張する。
後部ハッチが開放され出撃準備は完了、いつでも出られる状態だ。
「お先に!」
最初にはやてが飛び出す。
「先に行くよなのは!」
続いてフェイト、なのは、スバルとティアナ、エリオとキャロの順番だ。
それぞれ空中でバリアジャケットを装着しビルの屋上に降り立つ。
「みんなおるな?ほな行くで!」
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