赤眼

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ゴゴゴゴゴゴ 一帯がどこからともなく揺れ始める。まもなく“イズミ”が姿を現すのだろう。 「みんな、時間無いから配置だけ説明するで。なのはちゃんとフェイトちゃんが二丁拳銃、その他はドリル、ええな?」 現場指揮のはやての考えとしては数では圧倒的に勝っている。ならば確実に潰し、状況を優位に持っていこうというものだ。 だがここで問題になってくるのは倒す優先順位だ。敵はどちらも甲乙つけがたいほど拮抗した実力の持ち主。どちらから倒しても同じのように思われるが実は違う。 「私となのはは引き付け役なわけだね」 「せや、ドリルの人は持久力ありそうやからなぁ。一気にやらせてもらうで♪」 「来たよ!」 カァァァァァァッ 猛烈な光に照らされ思わず目を庇ってしまう。そして庇っていた手をどけ光の正体を見上げる。 「やっぱりいやがった。なんでこんな厄介な場所に転移するんだコイツは」 「気をつけろ、今回は少々手強そうだ。手傷の一つや二つは覚悟しておけ」 ツェーンはホルスターからリンクスを解き放ち魔力を流し始める。それとほぼ同時に辺りの空間が赤く染まる。 「‥‥結界か」
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