赤眼

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今度は攻撃を仕掛けず状況を見守る二人。 煙が晴れるまでの十数秒がやけに長く感じて仕方ない。そして長い刹那の後にゆっくりとボロボロのバリアジャケットに身を包み、バインドから解放された魔導師が現れる。 「‥‥‥‥‥」 「‥‥嘘、十也?」 靄も完全に晴れ、顔もはっきり見えた。纏っているバリアジャケットも、今までかぶっていたマントが消し飛んだおかげで確認できる。若干の変更はあるが、あれは十也の物だ。 「何か言ってよ」 やっとの事で絞り出したフェイトの言葉。それに反応し魔導師は顔を上げる。 「「!!」」 向けられた瞳が赤く光っている。だが右目だけではない。 左目も‥‥ さっきは俯いていたためなのはは確認できなかったらしい。 ジャラララララ 魔導師は鎖状のバインドをリンクスに伸ばし回収する。 「お前ら、名は?」 「「‥‥‥」」 この状況は何?どうしてそれを訊くの?あなたは誰?
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