昔話

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今回の作戦は至って単純、フェイトとティアナが最前線に立ち魔導師二人を引き付け“イズミ”から引き離す。その間に武装隊が目標を確保、一時撤退する手筈になっている。 その後、増援の管理局魔導師と合流し謎の魔導師二人を撃破。というのが一連の流れだ。 「イズミのある世界にはあと四時間ぐらいあるし、もうちょっとはゆっくりしてて大丈夫だよ」 「そうですか。じゃあ少しお話ししませんか?」 “う~ん”とあごに手をあてがいながら何かを考えるが、ティアナはこれと言ってやりたい事も見つからなかったので同じく暇であろうフェイトを談話に誘う。 「うん、いいよ。でもどうしたのいきなり?」 「いいじゃないですか。最近はずっと忙しかったのでフェイトさんとも話すのは仕事の事ばっかりで‥‥‥だからたまには女の子同士の会話でもしましょう♪」 「分かった♪じゃあ‥‥今ティアナは好きな人とかいるの?」 まぁ、色恋沙汰は女の子同士が会話をするにあたって盛り上がる鉄板ネタの一つだろう。 この二人にとってもそれは例外ではない。 「そりゃいますよ♪でも職業柄いつも片想い。いくら本気で想っていても向こうは私の名前すら知らないんです」
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