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「ねえねえ、この間きいたんだけどさぁ廃屋の話って知ってる?」
直美が話しかけてきた。
「ハイオク?レギュラーとかの?」
と美紀。
「違うよ!ほら、うちの高校の裏山にあるっていう廃屋。出るんだって!!」
直美は丁寧にお化けの真似をしながら言った。
「そんなのいないよ!何かの見間違いだよ。」
恭子はため息まじりに言った。
こういう話は信じないらしい。
「それって本当なの?」
私は直美にたずねた。
首を縦にふってから直美は答えた。
「実はね、このクラスの梨華ちゃん。昨日彼氏とデートしたらしいんだけどさ。なんかダブルデートだったらしいんだけどね。夜に四人で廃屋に行くことにしたらしいのよ……。」
「うん、それで?」
私は先を促した。
「うん。とりあえずデートだから、二人ずつ行こう、ってことになったんだけど、先に梨華ちゃんたちが行ったんだって。でもね、待っても待っても帰ってこないの。二人が。」
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