中へ……

3/12
前へ
/27ページ
次へ
外観は、典型的なお化け屋敷っていうやつ。 窓ガラスは割れてて、瓦も所々無い。 「うわぁ。」 四人は声をそろえて言った。 あたりに人影はない。 「行こっか。」 恭子は木で出来ている廃屋の玄関の扉に手をかけた。 ガチャ、と音がしてすんなり扉は開いた。耳障りな音をたてながら。 中は真っ暗。 でも、私たちが全員中に入った途端、廃屋の電気が一斉についた。 私は驚いたけど、恭子が懐中電灯を消して、 「おじゃましまーす!」 と叫んだものだから三人で笑ってしまった。 少し笑いがおさまってから、私たちもならっておじゃましまーす、と言った。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加