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男というのは情けないもので、妻に先立たれたわたしは生きる糧を失い、暫くの間、人との接触を拒み、仕事も辞めて、隠居したかのように身を潜めて生活をしていた。
どれくらいからだったろうか、世捨て人のようになったわたしの背中を押し、ここまで支えてくれたのは、他ならぬ妻であった彼女の、妹だった。
彼女は本当によくしてくれた。
今のわたしが在るのは彼女の支えがあっての事だ。
彼女の想いもわたしは聞いている。
・・けれど・・・
わたしはやはり妻の事を忘れられないでいた。
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