1591人が本棚に入れています
本棚に追加
「これでおわかりになられましたか?ユイ様は伝説の騎士です」
「・・・だが、剣術もロクに出来んのにオレを守ることができるのか?」
「ご心配には及びません。ライト、ユイ様と手合わせ願いませんか?」
「え!?」
「・・・わかりました」
「えぇ!?」
私は放心しながら、場所を移すというライトさん達の後ろにトボトボとついて行った。気付いたら私は聖堂内の広い場所にいた。なんでこんな事に・・・本物の剣なんて持ったことないのに、何故にライトさんと剣を合わせなきゃなんないのー!
「ユイ。少し似たようなことをやったことがあると言っていましたよね」
「は、はい・・・」
「ならば、その感じで来てください」
「で、でも・・・」
「オレは大丈夫です。さ、ユイ」
優しく微笑んだ。まるで、怖がっている私を落ち着かせるように。あーもーこーなったらやってやる!
「・・・はい。お願いします」
私はさっき引っこ抜いた、伝説の騎士の剣と言われるカッコイイ剣を正眼に構えた。なんか不思議。しっくりくるなこの剣――・・・
「どこからでもどうぞ」
もう、どうにでもなれ!
「っやー!」
私は気合いの声と共に、面を打ち込んだ。
キーンッ!
簡単に受けられてしまい、押し返された。
「わっ!・・・って?」
何だ?体が動く。いや。動くんだけど、こういう時の体の動かし方が解るっていうか・・・戸惑っているうちにライトさんの剣が迫った。
キーンッ!
私の剣はライトさんの剣を払った。
「っ!」
「クッ!やーっ!」
ライトさんの目が驚きで見開かれていることに気付かずに、私はすかさず次の攻撃を仕掛けた。シュッ!連続で剣を打ち込む。打ち込む私の剣がライトさんの剣とぶつかり合い、広場に金属音が響く。
最初のコメントを投稿しよう!