伝説の騎士!?

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「・・・おい、フローラ。本当にあの娘は剣を握ったことが無いのか?」 ライトと剣を交える少女。目の前の光景にシーアスは驚いていた。 「はい。ユイ様がいらした世界はこちらとは違いますので」 フローラがそう言うのならば剣の経験が無いのだろう。何しろ本人が言っていたのだ。抜けてしまった剣を手に戸惑い、不安な顔をしていた少女が筋の良い動きをしている。 「だが、あの動き・・・未経験者とは思えません」 「ああ」 本当に伝説の騎士の魂を持つ者なのか・・・ ーーーキンッ キーンッ! 「あっ!」 ズザーッ!ライトさんの剣に飛ばされ、おもいっきり転んでしまった。 「いったーいっ!」 「あっ、すみません!つい力が入ってしまって・・・大丈夫ですか?」 ライトさんは起き上がる私を支えてくれた。 「あ、ありがとうございます!」 「あ・・・おもいっきり擦りむいてしまったね・・・大丈夫ですか?」 右膝と右肘を擦りむいていた。 「あ、これくらい慣れてるので」 苦笑する私を、ライトさんはジッと見つめてきた。 「あなたは本当に、剣術をやったことが無いんですか?」 「はい。やったことないんだけど不思議なんです。この剣を握った瞬間、体の中の奥深くから何かが出てきたっていうか・・・」 すると、フローラさんが私達に近づいてきた。 「その剣の力で、魂の本質が目覚めたのでしょう」 魂の本質?魂に剣の経験があるってこと? 「え?じゃあ今のもそうなんですか?知らないのに、何故か剣の受け方振り方とかわかって・・・」 フローラさんは優しく微笑んだ。 「ええ。その通りです。シーアス陛下、信じていただけたでしょうか?」
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